こんな本を読みました
■ 創氏改名
- 著 者:宮田節子、金英達、梁泰昊
- 出版社:明石書店
- 定 価:2,060円
- コード:ISBN4-7503-0406-9
- 出版社:明石書店
この本を読むまでは、私が創氏改名という言葉に対して持っていたイメージは、作家の梶山季之が書いた「族譜」という作品に描かれているものでした。
この「族譜」という作品を読んだことのある方は、創氏改名とは、なんとまぁ、ひどいことをしたのだろうと感じられたのではないでしょうか。
私は、この小説を読むとともに、この作品を原作とした韓国製の映画も見たことがあるので、創氏改名というのは、韓国式の名前、特に名字を日本式に改めさせるものだと単純に考えていました。
しかし、この本を読むと、ことはそんなに単純ではないことが判りました。
創氏というのは、名字を日本式に改めるのではなく、家制度を韓国式から日本式に改めることだったのです。
詳しいことは、本書に譲りますが、自分が今まで持っていた考えを覆すような事実を知ることが出来ました。
山本七平著「洪思翊中将の処刑」という本を読んだことがあるのですが、この本で描かれている洪思翊という人は、まさに洪思翊という名前のままで、中将にまでなったのです。あの、日本帝国陸軍の中で名前を日本式に改名していないにもかかわらずにです。
長い間不思議に思っていたのですが、この「創氏改名」を読むことで、この謎が解けました。
韓国・朝鮮関連に興味を持ち、日帝時代のことを勉強中なのであれば、是非、一読を!