こんな本を読みました

公開日:1997年8月25日

■ JODK消えたコールサイン

JODK消えたコールサイン

著 者:津川 泉
発 行:白水社
定 価:1,835円(本体1,748円)
コード:ISBN4-560-04033-8

私が韓国に興味を持ったのは、韓国放送公社がおこなっている海外向け放送である「ラジオ韓国」の日本語放送を偶然に受信したことがきっかけでした。
そのため、小中学校時代には、当時BCLと呼ばれていた、海外の短波放送受信に熱中したこともあり、この「JODK消えたコールサイン」という本を目にした時には、自動的に本に手がのびていました。
この本は、植民地時代の朝鮮半島に一番最初に作られた京城中央放送局の誕生から消滅までを掘り起こしたノンフィクションに仕上がっています。

この本を読むまでは、植民地支配のために設立された放送局なのだから、予算やら人員といったものは、朝鮮総督府のバックアップの下、やりたい放題にすることが出来たのだろうと考えていました。
しかし、実際にはそんなことはなく、設立当初は、受信契約者獲得がうまくいかず赤字続きで運営がうまくいかず、契約者獲得のために番組構成を練ったり、設備の増強も最初の頃は思い通りにならず、技術者達が苦労して放送をおこなっていたことなどを知ることが出来ました。

また、この本は、京城中央放送局にかかわった人々の歴史も併せて記述されており、その部分を読むだけでも、面白い歴史ドキュメントになっています。
京城中央放送局を通して、植民地時代のソウルを垣間見ることが出来ました。
是非、一読を!!

おまけ

  • 本の検索・購入はこちら↓

inserted by FC2 system