こんな本を読みました

公開日:1999年11月7日

■ 歴史群像シリーズ60 朝鮮戦争<上> ソウル奇襲と仁川上陸

朝鮮戦争<上>

  
出版社:学習研究社
定 価:1,500円(税抜)
コード:ISBN4-05-602129-5

戦史物が好きな方には、お馴染みの歴史群像シリーズに「朝鮮戦争」が登場しました。
純粋に軍事的観点から朝鮮戦争を解説していて、豊富な写真と図解を基に、時系列毎の闘いの流れを知ることが出来ます。
特定のイデオロギーや政治的立場を支持している人を除けば、あの朝鮮戦争の戦端を切ったのは、北側であることを疑問視する人は、いないと思います。
この本では、北側の周到な準備の元に朝鮮戦争が始まったことを反論の余地がないほどに具体的な証拠をあげています。

たとえば、韓国軍では、6月11日から出されていた非常警戒令が24日午前0時に解除され、一部の部隊を除いて、外出や休暇が許可されており、また、24日の夜には、完成した陸軍会館の落成式が深夜まで催されていました。
韓国軍が、25日未明から軍事行動をおこす気があるのなら、こんなことをするわけがありません。

また、この本(朝鮮戦争<上>)では、ソウル奇襲から仁川上陸までの戦闘の流れの詳細が記述されており、開戦二ヶ月目までの北の攻勢と南が後手に回ってしまった理由がわかります。

朝鮮戦争に関連する書物は、日本語で書かれているものだけでもたくさんあり、選択するのにも困ります。
この本は、当時の戦略、武器、主要な人物をコンパクトにまとめながらも、詳細なデータを欠かしているところがありません。
資料として購入して損のない一冊です。

おまけ

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