こんな本を読みました
■ 金正日大図鑑
- 著 者:惠谷 治
- 発 行:小学館
- 定 価:1,800円(税抜)
- コード:ISBN4-09-103137-4
- 発 行:小学館
この本は、1997年に発行された「北朝鮮解体新書」の増補・改訂版として出版されたものです。
「北朝鮮解体新書」は、もともと小学館が発行している雑誌「SAPIO」に掲載された記事に、加筆・修正されてまとめられたものですが、その後の時間経過に伴って判明した情報が追加され、また、金正日に対する分析結果も増強されて、さらにパワーアップされています。
「北朝鮮解体新書」同様に、膨大な量の資料を基に分析された結果に加えて、圧倒的な量の貴重な写真と精密なCG(Computer Graphics)+イラストは、この手の本としては、他の追随を許さないものになっています。
さて、南北首脳会談がおこなわれた際のニュースで“動く”金正日をご覧になられたかたも多いと思います。
今まで、謎のベールに包まれていて、一般には、肉声もほとんど漏れてこなかったのですから。
しかし、この「金正日大図鑑」を見れば、金正日という人間のアウトラインを知ることが出来ると思います。
ところで、「金正日大図鑑」の得意技(?)の一つに、北朝鮮で発行された文献に掲載されていた写真を、特定の方向から集めて時系列で分析する手法があります。
たとえば、同じような角度から撮影された人民大学習堂の写真の背景にある建物が、『平壌祝典』という写真集には写っていなくて、『平壌』という写真集では写っています。
これは、北朝鮮当局の写真修正のミスなのですが、この修正ミスのおかげで、この建物が朝鮮労働党本部と思われる「極秘扱いされるべき建物」であることが判明してしまいました。
この本の編集/執筆に携わった関係者の執念みたいなものを感じました。
これだけの資料が、\1,800- で入手できるのを逃す手はありません。
保存版資料としても、購入をお奨めします。!!