こんな本を読みました
■ ここが一番おもしろい!朝鮮王朝の王と女たち
- 著 者:水野俊平
- 発 行:青春出版社
- 定 価:638円(税別)
- コード:ISBN978-4-413-09526-6
- 発 行:青春出版社
NHK BSで放送している韓国の歴史ドラマが好きで、よく観ています。
今は、オクニョが放送されています。
このドラマの登場人物の中に、尹元衡(ユン・ウォニョン)がいます。彼は、朝鮮三大悪女とよばれた中の一人である鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)を側室にした人物であり、また、13代王・明宗の母親の文定(ムンジョン)大妃の弟です。
この三人が、主人公のオクニョに対立する悪役として描かれています。ドラマの中では、権力を背景にした悪行を行い、オクニョがそれを阻止する・・・という筋立てです。
さて、ドラマの中で、尹元衡が息子である泰源(テウォン)を役人にさせるため、法を改正させる場面があります。
厳しい身分制度の時代、庶子(妾の子)は嫡子(正室の子)とは差別されていました。尹元衡の庶子である泰源は、本来であれば、役人にはなれなかったのですが、尹元衡が力業(ちからわざ)で泰源を役人にさせます。
ドラマのために作ったご都合主義のストーリーかと思っていたら、そうではありませんでした。
この本によると、自分自身が庶子であった鄭蘭貞が、権力者の正室の地位まで上り詰めたこともあり、庶子の身分向上を願っていたことや、それに影響を受けた尹元衡が、王様に対して、人材の登用には生まれの貴賤は関係無いことを上奏したことがあったとのことです。
歴史ドラマを観る際に、手元に置いておいて、何か気になった点があったら、ぱらぱらと該当する人物のページをめくると参考になる本です。